ときめき分類学

ときめきに種類があると知りはじめたばかりだから

♪♪♪♪♪♪♪♪♪に寄せて

(この記事はドリフェス!武道館ライブについてではなく「ラブライブ!μ's Final LoveLive! ~μ'sic Forever♪♪♪♪♪♪♪♪♪~ 」についての回顧録です)

 

私はドリフェス!を人に勧めるとき「ラブライブ!が好きなら絶対好きだから見て」と言ったりしていた。ラブライブ!ドリフェス!は(同じサンライズランティス系アイドルアニメということを抜きにしても)姿勢がよく似ているから。例えばドリフェス!のキーワードである「サイコー超える」は、ラブライブ!の言葉で言うところの「今が最高」と同じ意味だと私は思ってる。今が常に最高だったら、昨日の最高は今日超えられるし、今日の最高は明日超えられる、そんなイメージ。

私はラブライブ!のオタクです。これはドリフェス!に出会う前からそうだったし、出会った後、今もそう。(何なら、ドリフェス!のことが気になったのはアニメがラブライブ!っぽいなと思ったから、ってところもある。純哉くんが留学とか言い出したときはひっくり返りそうになった。)

 

だから、推しているアイドルがファイナルステージを迎えたのは人生で2回目だった。

 

 

μ'sがファイナルライブを東京ドームで開催すると知ったとき、なぜだかわからないけど「まあ、そうでしょうね」と思った。μ'sがMステに出たときも、紅白に出たときも、今思うと本当によくわからないけど「まあ、そうでしょうね」と思ってた。だからその延長に東京ドームライブがあっても何の不思議もなく、順当に歩んでいった結果のファイナルライブで、人気絶頂のうちに自ら幕を下ろすのだなあ、と、誇らしいような悲しいような諦めのような、何とも言えない感情を抱いていた。

しかし感傷に浸るより先に私にはやることがあった。チケット確保です。 いやあ、東京ドームで平日公演で劇場版円盤先行で、あんなに外れるとはね…。SSAで開催された前回のライブも(激戦だったにもかかわらず)全通できていたのもあってか、正直舐めてたんだろうと思う。 初動で出遅れた私が何をしたかというと神頼みだった。2016年の初詣は小泉花陽ちゃんのお誕生日(1/17)に神田明神に行き、絵馬に「みんなの姿を見届けられますように」と書いて飾った。

そうしたら、何と一般発売で最終日のチケットを2枚取れました。もちろんこれは神様のおかげだけじゃなくて、諦めなければ手に入るってμ'sが教えてくれたからこその結果だと思う。情熱の勝ちだね。(ちなみにこの一般発売では3時間以上イープラスのサーバーが落ち続け、それ以降ラブライブ!関係のチケットは一般販売であっても全て抽選になった。悲しい)

2016年3月31日(木)と4月1日(金)、しかも16時開演という極悪非道の開催日設定、そして私の当時の勤務地(ド田舎)のせいで、初日はLV*1で妥協することになった。完全見切れ席のチケットは持っていたけど、年度末は流石に休むことができず…。遅刻しても現地に行くべきだったのかは今でも正解がわからない。 2日目は職場で午前中に辞令をもらってから新しい上司にその場で午後休を申請し、職場構内にタクシーを呼びつけて、昼休みになった瞬間に駅に向かい、新幹線で東京に行く、という、年度終わり~新年度で人事発令を得たばかりの若手社員とは思えないムーブをかましたことをよく覚えている。関係各位には大変ご迷惑をおかけしました。

そうまでして急いだのにもかかわらず、水道橋に着いたのはなかなかちょうどいい時間だった。16時開演だと東京ドームは照明を落としても薄明るいということを初めて知った。ちょっと野外ライブ気分。ライブが始まるといつの間にか天井も暗くなっていて、時間というのはあっという間に過ぎるんだなあ、とそこでも諸行無常を感じてしまった。

 

さて、私の推しは星空凛ちゃんであり飯田里穂ちゃんです。特に劇場版で披露された「Hello,星を数えて」という曲が私は大好きで、曲終わりに凛ちゃんが言った「星空にゃ!」を生で聴けたら死んでも良い、とまで思ってた。(さっきの絵馬にも「星空にゃ!」って書いてあってちょっと引いた)
でも劇場版パートが始まる前、ユニットパートでlily whiteが最後に披露した曲「春情ロマンティック」で星空凛ちゃんが「はじまりですか?」と発したとき、私は、生きねば、と思った。当時いろいろあってメンタルがヘラヘラで、春情の一曲前の「ふたりハピネス」は幸せ一辺倒の曲にもかかわらず正直5thのときのような幸せな気持ちでは聴けなかった。そんなとき、「はじまりですか?」は鮮烈に私の心臓を断ち割った。たぶん私は一度死んで生まれ変わったんだと思う。そのおかげもあって(?)、その後のハロ星の「星空にゃ!」は笑顔で見ることができました。本当にありがとう。

 

しかし終盤になると結局崩れるまで泣いてしまった。「ミはμ'sicのミ」という曲で「μ'sic forever! 忘れないで 君と僕の足跡」と歌われると、「みんなで作るμ'sの歌」という企画でファンと一緒に作られた曲、かつファンミーティングツアーのテーマとして全国で歌って踊られてきた曲から歌詞がとられてファイナルライブのサブタイトルに使われたことにまず泣いた。曲発表当時はファイナルライブが東京ドームで開催されるなんて知らなかったのにな。畑亜貴先生もファンも天才。
そこから「Super LOVE=Super LIVE!」「No brand girls」とアッパーな曲が続くも、曲中恒例のコールアンドレスポンス前に「みんなの最高のoh yeah聴かせてください!」と言われると否応無しに「最後」が意識させられる。悔いのないように、泣き叫ぶように歌った。

ダブルアンコールで劇場版のエンディングを再現したお花のステージが出てくると、それを取り巻く客席にも緊張感が走ったのを覚えている。イントロが流れ出すとともに大きなお花が咲き、劇場版と同じ衣装を着た9人が花の中から現れて、劇場版と同じように「僕たちはひとつの光」が披露された。と思ったら曲中、何と本人たち自身が咲いたような衣装早替えの演出があり、白地に(μ'sのカラーである)ピンクが入った劇場版デザインの衣装から、それぞれのメンバーカラーの衣装に一瞬で変化した。正確に言うと前日のLVでこの演出があることは知っていたのに、知った上で実際に生で見ても魔法のように感じられた。それがまるで劇場版のエンドロールの先を見せてもらったみたいに感じられて、それでもうびょおびょお泣いた。

曲披露が全て終わって9人が並び、バックに「僕たちはひとつの光」のインストゥルメントが流れると、自然発生的に客が歌い始めた。私も泣きながら歌った。それを受けた9人は円陣を組んで泣いていたように思う(映像で確かめられると思うけどあまり記憶がない)。最後に歌ったフレーズは「今が最高」。私は泣き叫びながら、9人が奥に消えるのを最後まで見届けた。

かくして、神田明神の絵馬に書いた私の願いは叶った。

全てが終わった後、残酷なくらい明るい照明が東京ドームの客席を照らし、私達はお行儀よく規制退場させられた。情緒もへったくれもない蛍光灯の無機質な白色と、客席の緑色、そんなことばかりよく覚えてる。出口の扉は風圧がかかっていて、私達は風に押し出されるようにドームの外へ出た。風で涙が乾いたところで、後楽園駅でラーメンを食べて帰った(星空凛ちゃんの好きな食べ物はラーメン)。

 

結局東京ドーム以後1年くらいμ'sの曲を聴いたり映像を見たりすることはできなかった。本当はファイナルの翌日、都内映画館でディレイビューイングのチケットを取っていたけど、発券すらできずに腐らせてしまった。ファイナルの円盤は無理やり人と一緒に見たっきりで、自分で買った分はまだ封も開けてないまま実家にある。μ'sの後継(?)ユニットであるAqoursの活動が増えてきてからはAqoursを通して徐々にμ'sにふれることができるようになっていき、μ'sの新しい展開もあったおかげでだんだんリハビリできてきて、ようやくこうしてブログに書くことができたという感じ。

「ファイナル」に向き合うことができたのは、ドリフェス!のファイナルステージがあまりにも清々しい気持ちで終われたからというのも大きい。圧倒的センターである石原壮馬くんのMCは、2018/10/21のディアドリンセス*2だけでなく、2016/4/1のラブライ部員*3をも救ってくれた。これは勝ちです。

 

そして今日11/1は星空凛ちゃんのお誕生日。μ'sの東京ドームライブから2年7か月、ドリフェスの武道館から2週間、Aqoursの東京ドームライブまであと2週間。私もようやくはじまれそうです。

 

(2枚目が「僕たちはひとつの光」の早替え後、3枚目が「Hello,星を数えて」の衣装です。運命。)

*1:珍しく駅前の映画館でも上映してくれたおかげで何とか開演時間に間に合うことができた。ふだんは上映がない劇場だったのでこれはほとんど奇跡

*2:DearDreamとKUROFUNEファンの総称

*3:ラブライブ!ファンの総称。「ラブライバー」とも。